ファクタリングというのは、売掛債権を担保にした融資を指します。売掛債権というのは、これに関わるような仕事をしている人にとってはごく日常的な用語でしょうが、一方で何のことか全く分からないという人もいるでしょう。これは、主に企業と企業の間の取引において発生する債権です。個人での取引、つまり買い物の場合、普通は購入する商品と引き換えにお金をその場で支払います。
つまり債権、後でお金を受け取る権利というようなものはそもそも発生しません。ところが企業間の取引の場合には普通はそうではありません。先に商品のほうが納品され、代金は請求書発行などにより後で経理処理されて支払われるという形態を取ることが一般的です。これを、商品を売ったほうの会社から見ると、売れた後、実際にお金を支払ってもらえるまでの間にはタイムラグがあり、その間は、後でお金を支払ってもらえる権利、つまり債権を有していることになります。
ファクタリングとはこの債権を利用して融資を受けることです。どういうことかというと、売掛債権そのままでは、その場ではお金は手に入りません。これは資金繰りに悩む原因になることもあります。とくに資金面での体力に乏しい中小企業にとってはそうです。
このような場合、売掛債権そのものを担保にしてお金の融資を受けることができるのです。これがファクタリングです。当然のことですが融資は可及的速やかに行われますので、資金繰りが楽になるというわけです。