近年注目を集めるファクタリングと融資は何かと比較されますが、その違いとはどこにあるのか気になるものです。融資が返済を伴う貸付なのに対して、ファクタリングは掛取引における売掛金の買取による現金化に最大の違いがあります。ファクタリングとは売掛金、売掛債権を譲渡してその代わりに買取代金を受け取る仕組みですから、融資のように利用者が返済するお金はないです。ただし、売掛先からの売掛金回収は先のことなので、売掛先が支払うべきお金というものは存在します。
売掛債権を売却する利用者側にとっては、売掛先に代わって売掛金を早く、前払いのような形で受け取れる仕組みだといえます。ファクタリングとは融資ではないので無利息ですが、買取をしてもらう際に手数料が発生します。手数料は買取を行うファクタリング会社の利益になるお金で、同時に売掛金の未回収リスクに備えるものでもあります。審査に要する期間や代金の支払いまでの日数についても違いあって、前者は審査に1週間以上、融資に1ヶ月以上掛かることもありますが、後者はせいぜい1週間で早ければ即日です。
審査の期間にこれだけの差が生じる理由は、信用情報にアクセスして企業の返済能力などのチェックが行われるか否かにあります。融資を行う金融機関は、企業の倒産で回収ができなくなることを恐れますから、過去の借り入れや返済に基づく信用情報が厳しく確認されるのは当然です。一方、売掛金の買取はあくまでも買取なので、信用に関する確認は最小限ですし、売掛先の経営状況に問題がなければ速やかに買取が行われるのでスピーディーです。